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ブレーキマスターシリンダー交換
ちょっと難易度が高い部品です。
10年くらいで一度OHしたほうがいいです。
パジェロイオのブレーキマスターシリンダーOHです。
パジェエロイオ
ご覧の通り、マスターシリンダーからのブレーキオイル漏れにより
マスターバックの塗装がはげてしまい、錆びています。
こうなったら至急OHをしないといけません。
まずは車両からマスターシリンダーを取り外します。これは案外と楽チンなのですが、
パジェロイオは普通にマスターシリンダーだけ外せなかった。
室内のブレーキペダルの奥より、ブレーキブースターの取り付けネジ4本12mmを緩めておいて、
ブースターが少し動かせるようにしないと、ストラット取り付け部分にマスターシリンダーが当たって外れない。
ブレーキブースターが少し動くようになると、マスターシリンダーはなんとか外せるようになる。
ある程度のフルードは垂れてしまうが、できるだけリザーバータンクの中を空にしてから取り外します。
マスターシリンダーはブレーキのパイプロッドケーブル2本と
ブースターへの固定ナット2本、それとブレーキオイル残量警告灯の配線ひとつでつながっている。
それらをフリーにする
赤丸が取り付けネジ
黄色丸がブレーキのパイプロッドケーブル
黄緑が配線
カプラーを抜く
フレアナットレンチで、ブレーキのパイプロッドケーブルを外す。これは二つ
パイプロッドケーブルを外すと、ブレーキオイルがマスターシリンダーより垂れてくるので迅速に
あとはブースターにつなげられている12mmのナット2つを外す。
これでブレーキマスターシリンダーは車両から外せます。
マスターシリンダーを外したところ。ブレーキオイルがたれてしまった部分をパーツクリーナーで洗浄するか
水をかけておきましょう。そのままだと塗装を痛めてしまう。
あとブースターも塗装してあげるので、綺麗に清掃。
車両から外したマスターシリンダーの、ブレーキブースターからでているプッシュロッドとの位置関係を計測しておきます。
ノギスのデプスゲージを突っ込んで、深さを測定する。
OHキットがもし間違っていて、この深さが浅くなってしまうと、常にブレーキに油圧がかかりっぱなしになってしまう。
要するにこの真ん中の深さを調べておく。これがOH終わった後に同じ深さじゃないといけないということである。
さくさくと分解に入ります。
まずはスナップリングを外す。これでプライマリピストンが出てくる。
現在のブレーキシステムはタンデムマスターシリンダーなので、プライマリがお亡くなりになってもセカンダリーが利くといった
ことで完全にブレーキが利かなくなることを防いでいる。
タンクも2重構造になっていて、プライマリ側のブレーキホースやらパイプが折れてフルードが抜け出しても
セカンダリ側で油圧を保持できるようになっているのです。
外したプライマリピストン。この時の向きを必ず覚えておく。反対に組み込むと油圧が全く保持できなくなります。
続いてセカンダリーピストンをぬく。大体セカンダリーピストンにはビスで押さえがかけられている。
その押さえのビスを外さないと、ピストンをシリンダーから出せない仕組みなのですが、
このパジェロイオは押さえのネジを使用していないので、シリンダーをフリフリすると
セカンダリーピストンも順番に抜けてくる
抜けたセカンダリーピストン。こちらも当然向きを覚えておく。
ここで一度マスターシリンダーの中を清掃する。
綺麗にパーツクリーナーで洗浄。タンクのなかも綺麗にする。
綺麗にし終わったら、シリンダーの中が傷ついていないかを確認。もし傷でもついていればASSY交換しないと駄目です。
洗浄し終わり、シリンダーも問題なければ組付けにはいります。新しいブレーキオイルをシリンダーへ塗布。
マスターシリンダーOHキットに付属されているピストンにも新しいブレーキオイルを塗布してゆっくりとシリンダーの中へ
入れていく。向きを間違えないように
プライマリーピストンも組み付け終わったら、スナップリングをはめる
これでブレーキマスターシリンダーのOH作業は終わり。
もう一度、プッシュロッドとの位置関係を計測。同じ数字でないと困るのである。
大丈夫のようなら車両に取り付けて、ブレーキオイルを入れて、
4輪すべてのブレーキブリーダーよりエア抜きをしなければいけない。
全部エア抜きが終わって油圧が保持できたら、漏れがないか確認して終了
以上ブレーキマスターシリンダーOHでした。
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