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三菱のディオン
GDIエンジン4G93を搭載しているモデルです。
ダイレクトイグニッションコイルを取り外してみたら、コイルにオイルがかなり付着している
ということから、プラグホールのパッキンを交換することになりました。
しかしこの作業がとてつもなく面倒くさかったのです。ということでレポートします
ディオン
型式 CR5W
エンジン 4G93
14年式
ディオン
GDI 4G93のプラグホールパッキン交換
結果から書くと、この作業はカムシャフトを取り外す作業とまったく同等。
整備指数で8,1時間という結構な重量整備に入ります。その辺のエンジンのヘッドガスケットを交換するより面倒くさい
ということですね。
何がそんなに大変なのかって言うと、プラグホールのパッキンが、ヘッドカバーについているのじゃなくて
その下のカムハウジングの下についているんです。
つまり、プラグホールへのオイル漏れを止めるには、タイミングベルトを外してカムシャフトを取り外せるところまで
いかないといけない。しかもGDIという直噴エンジンです
解説はこの辺にして作業ににうつります
とりあえずオイルとクーラントを抜こう
オイルは抜く必要はないけれど新しくしよう
まずはエンジンのカバーを外す
このインマニも外す必要が出てきます。大変
とりあえずダイレクトイグニッションを外す
続いてアンダーカバーを外してタイミングベルトの取り外しにかかります
補機ベルトを外してクランクプーリーを外す。プーリーは22mmのボルト
ちょっと独特なつくりです。
ガレージジャッキに板をかませてオイルパンをささせる。この状態でエンジンマウントを取り外します
マウントを外したら、タイミングベルトカバーを外す。上は問題なく外れるけれど、
下側のカバーはカバー自体に配線を組み込んであり、カバー自体にクランク角センサーのカプラーがついている
気をつけて外します
外れたカバー
続いてエンジンマウントのブラケットを外す
このブラケットがオルタネーターのステーまでつながっている
まだまだ到達できません。圧縮上死点にあわせる
カムはスプロケットの切りかけとベルトカバーの線にあわせる
クランクはエンジンの丸印にスプロケットの丸印をあわせる
これでテンショナーを外せばベルトが外れます
タイミングベルトを外した状態
クランクスプロケットを外してオイルシールを交換します
クランクシール
続いてウォーターポンプを交換。もれてくる水がセンサーを壊さないように
クランク角センサーを外しておく
続いてカムスプロケットを外して、ベルトカバーのインナーを外す
これで準備はOK。タイミングベルト関係はここまでにして、今度はインマニを外しにかかります
ここから第二弾スタート
手前側のヘッドカバーを外す
続いてインテークマニホールドを外しにかかります
エンジンの後ろ側で12mmのボルト2本がインマニをとめている
あとはEGRバルブの部分。ここも12mmのボルト2本。この4本を外しておく
ターボの吸気パイプを外す。この辺邪魔。
コネクターやカプラーなどを外す。
スロットルバルブの部分のネジを4本外す。あとはスロットルバルブを固定しているステーのネジが3本。12mmです
キャニスターのホースとブレーキブースターへつながるホースも外す。
後はスロットルへつながっているホースも外す。
インマニの取り付けを外していくともうじき外れます
外したインマニ
ヘッドカバーを外す。手前は物が脱落しないように被せてあるだけでした
ココまで来ればゴールは近し
カムアングルセンサーのハウジングを外す
直噴の高圧ポンプの取り付けを外す。Oリングをあとで交換する必要があるからです
いよいよカムハウジングを外していく
外側のネジから順番に内側へ
ようやくはずれたカムハウジング
これが問題のカムハウジングです。全部のカムキャップも兼ねています
こんなところにプラグホールパッキンが存在します。これを交換するだけに相当な時間がかかる
カムのオイルシールを外す
カムハウジングは液体ガスケットでオイル漏れを防いでいます。カムを外して古いパッキンを剥がす
ロッカーアームは簡単に外れてしまうので注意
念願のパッキンを交換します
これが交換したかったんですよ。やれやれ
ヘッドもきれいにして、カムに新しいオイルシールをセットする
このときカム山がなるべくロッカーアームを押していないような場所を探してセットしておくほうが無難です。
マニュアルには、決められた位置があるんですけど
ちなみにコレがマニュアルに記載されている位置。
でもこれじゃカム山がロッカーアームを結構な場所で押している。
なのでカムシャフトが浮いちゃうんですよ。だからボクはカムがそれぞれ一番落ち着くところでセットしました
直噴の高圧燃料ポンプのOリングを交換する。ポイントは燃料ラインを切らないこと。
燃料ラインを外すとエア抜きが必要になる。この状態でもなんとかOリングは交換できます
液体ガスケットを塗布するところを綺麗に脱脂して塗布していく
一発勝負です
カムハウジングのほうも塗布
液体ガスケットの塗布部分。カムハウジング側
シリンダーヘッド側
準備完了。合体します
合体です
合体したカムハウジングを規定トルクで締めていく
締めるネジの順番
ちなみにネジのサイズが
頭12mmのものに関しては規定トルクが21+−2N・m
頭10mmのカムを抑えているのネジは11+−1N・m
ゴミが吸気ポートに入らないようにテーピング
高圧燃料ポンプをヘッドに取り付け
インマニのガスケットを交換してインマニを載せる準備
奥側のヘッドカバーを取り付ける。この上にインマニが取り付くからです。
当然パッキンは新品にね
インマニを載せる
つないでいきます。ちなみに、スロットルのガスケットとEGRのガスケットは新品へ
オイルでギトギトなイグニッションコイルチューブを交換
これでヘッド廻りは復元。つづいてタイミングベルトを交換します
インナー側のベルトカバーを取り付けて、カムのスプロケットを取り付けます
インテーク、エキゾースト共に
カムスプロケットを規定トルクで締め付け
カムスプロケット規定トルクは89+−9N・m
タイミングベルトをかける
問題はこのテンショナーです。まずはどの位置に2つボッチの穴があるか覚えておきましょう。
これがある程度の基準になってきます
特殊工具でテンショナーの2つボッチの穴をつかってタイミングベルトに張りを与えます。
工具がなければいつもスナップリングプライヤーなどを使ってます
ある程度の張りを与えたら、オートテンショナーのピンを抜きます
ピンを抜いたら数分放置
タイミングマークを確認。エキゾースト
斜めに見えるとずれているようにみえるけれど合ってます
インテーク
クランク
あとは元にもどすだけ
エンジンマウントのブラケットを取り付けて、カバーをつける
クランクシャフトプーリーを規定トルクで締める
確か186N・m
一度締めて、もう一度完全に緩める。
そして186N・mで締める。
タイミングベルトの上のカバーをつける
マウントをつけて、ベルトをかける。
オイル
クーラントを入れる
火を入れて漏れがないか確認
OKならカバーをつける。
以上でGDI ディオンの4G93の
タイミングベルト一式交換とプラグホールパッキンの交換は終わりです。
この工程で部品代と工賃を合わせると11万ちょっとくらいになります。
MHOショップではタイミングベルトをテンショナーなどと一緒に販売 セット販売なので低価格を実現
タイミングベルトセット
この機会に是非ご検討ください。
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