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マツダボンゴトラックです。 車検で預かりました。業者の使っているリース車。 1日で仕上げてくれって。 適合標章で、車検を通せってさ。 (標章だと、ようするに1日でお客に返せるのです。車検証は後日陸自に発行してもらうやりかた)
リース車なので、車検メニューは決まっているんですが、 なんとこの車10万キロ丁度です。
そして恐ろしいことにクラッチも滑っているんですよ!!
車検メニューをあげると
タイミングベルト・テンショナー交換 クラッチOH デフ・ミッションオイル交換 リヤハブオイルシール交換 フロントデフのサイドシール交換 クーラント交換 ブレーキオイル交換 エンジンオイル・オイルエレメント交換 ファンベルト交換(2本がけ) エアコンベルト交換 エアークリーナー交換 クラッチオイル交換 燃料フィルター交換
どーですか? これを1日でやって検査を受けて洗車して納車ですよ!
マツダボンゴトラック
しかもステキなことにリヤのタイヤはWタイヤ。 車が入庫してきたのが10時。 これを受け入れ、分解して午後から作業に移り、 5時までには完成して検査をうけないといけません。
MHOに残された時間は1時〜5時までの4時間! その4時間でやり遂げないといけないという、おそろしいミッションでした。
さすがにやばいから昼飯を抜きで12時からとりかかったのです。
このボンゴのクラッチ交換とタイミングベルト交換は初めてです。 本当にできるのかよーという感じでした。
ということで、ボンゴのタイベル、クラッチ交換付き車検レポート。
まずはバッテリーのマイナスを外して、リフトを最上階まで上げて、クーラントと各オイル類を抜き取り、 ミッションを下ろすことにしました。
当然4WDです。
プロペラシャフトにマーキングして、シャフトを外しました。 そして各ケーブルと配線を外して、ミッションジャッキでミッションを支えつつミッションマウントを外し (12mmのネジ8本と17mmのネジ4本) 14mmのミッションハウジングのネジ確か13本を緩めまくりミッションジャッキで上手く誘導してミッションを下ろしました。 恐ろしいことに30分くらいで降りたぜベイビー。
必死にやっていて結果論なので画像は少ないんですが、ご了承ください。 そしてクラッチカバーのネジ14mmを6本外してクラッチカバーとディスクを外しました。 まだクラッチはおろか部品がなんにも届いていないので、 ミッションを邪魔にならないところにおいておいて、リフトを下げてタイミングベルトに取り掛かります。
幸運なことに、このボンゴの原動機のWLというエンジンは、 タイミングベルトがめちゃくちゃ簡単なんです!
エンジン見た瞬間思わずガッツポーズをとっちゃったぜ! 何でそんなに簡単かっていうと、普通のタイミングベルトはディーゼルなら カム、クランク、噴射ポンプ
この3箇所はあわせないといけないんですよ。マークを。 でもこのボンゴちゃんは、カムと噴射ポンプだけタイミングベルトをつかっているとても シンプルな構造。なので、クランクプーリーを外す必要もないし めっちゃ楽。
それでも初めてのエンジンなので、運転席からコンソールパネルを全て外しました。
すると丸見えなエンジン。
かえってコンソールを外すほうが大変だったよ。 そしてファンベルトとエアコンかパワステかどっちかわすれたけどベルトを外したのです。 タイミングベルトはカバーが6本の10mmのネジで取り付いていて とても簡単です。
カムとクランクはギアで駆動しているらしい。 ここで部品屋が到着。全ての部品が間に合った。 補記類のベルトをまずは交換。
そしてタイミングベルトを交換ですが、クランクを回したくてもクランクのネジがすげーでかい。 36mmの手持ちのソケットもはまらないくらいでかいので、 オルタネーターのセンタープーリーのネジで正回転に回してタイミングマークをあわせます。 クランクは正回転ですが、タイミングベルトは左回転に回ります。 さっさとタイミングを合わせて交換完了。
エンジンをかけて確認したいけどセルモーターも外れているからかけられないので、 さっさとコンソールをつけてエンジンルームの作業終了とし リフトをまた上に持上げてクラッチを組み込みました。
レリーズベアリングがなかなかうまくはまらなかったけどなんとかOK ミッションの合体に1人の力じゃパワーを使いすぎるので 先輩と一緒に合体完了。ちゃかちゃかと組みつけて クラッチOHとタイミングベルト交換で3時間てところですね。
各ギアオイルを交換して、フロントのデフのサイドシール交換です。 タイロットを外して、アッパーアームを外して落としてドライブシャフトを内側から抜いて シールを打ちかえました。
燃料フィルターを交換して、プライミングポンプをポンピングしまくりました。 そしてリヤハブのオイルシールを打ち換えて、ベアリングのプリロードを調整してブレーキオイルと クラッチオイルを交換。
パスターをガンガン吹いて、リヤのタイヤをつけて ブレーキ調整をしてからシャフトをはめます。
フロントのタイヤをつけて、クーラントをそそいでエア抜きをするんですが、 全然ヒーターが効いてこない。エア抜きの場所があると思って探していると なんと運転席のしたにありやがるんですよ。 また運転席を外してエア抜きして、ヒーターが効くのを確認。
各部をチェックして、クラッチのつながりを見て 作業終了。
検査を受けて、洗車をして納車しました。
いやー作業自体はそんなに難しくなかったけどすげーつかれたよ。
クラッチのレリーズベアリング
これだけフルコースの車検を1日で仕上げたのは初めての経験でしたが やり遂げることができたのは、ひとえにボンゴの整備性がよかったからでしょう。
この次のボンゴはタイミングベルトが難しいんだよね。
今回は運がよかったけどつかれた1日でした
MHOショップではタイミングベルトをテンショナーなどと一緒に販売 セット販売なので低価格を実現
タイミングベルトセット
この機会に是非ご検討ください。
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